季語「頭巾（ずきん）」の解説と季語を使った俳句の例

冬の季節の季語の一つである「頭巾（ずきん）」です。

頭巾

頭巾は、頭部を覆う防寒具で、冬の冷たい風や雪から守るために用いられます。伝統的な日本の頭巾は、農作業や防寒目的で使われることが多く、また僧侶や武士の装束としても見られます。頭巾には、実用的な面だけでなく、古風で落ち着いた雰囲気や、人々の慎ましい生活の一端を感じさせます。この季語を用いた俳句では、頭巾をかぶった人々の姿や、寒さに負けない工夫と静けさ、雪の中の風景が詠まれることが多く、冬の厳しさと人々の暮らしぶりが情感豊かに描かれます。

ありません。

季語「頭巾（ずきん）」を使った有名な俳句や著名な俳人の俳句をご紹介します。

をさな名や 知らぬ翁の 丸頭巾

作者：松尾芭蕉

ささめごと 頭巾にかづく 羽折かな

作者：与謝蕪村

一冬の 寒さ凌ぎし 借頭巾

作者：高浜虚子

京らしや 茶所の媼の 頭巾きて

作者：高浜年尾

空似とは 知れどなつかし 頭巾人

作者：杉田久女