季語「煮凝（にこごり）」の解説と季語を使った俳句の例

冬の季節の季語の一つである「煮凝（にこごり）」です。

煮凝

煮凝は、魚や肉を煮込んだ煮汁が冷えてゼラチン質で固まり、ゼリー状になった料理のことです。特に冬場の冷たい気温の中で自然と固まるその性質が、季節感を強く感じさせます。煮凝は、家庭料理として親しまれるほか、宴席の一品としても用いられ、魚や肉の旨味が凝縮された味わい深い食べ物です。この季語を用いた俳句では、煮凝の透明感やそのひんやりとした手触り、また冬の台所での調理風景や、食卓の季節感が詠まれることが多く、冬特有の静かな時間と食文化を情感豊かに表現します。

ありません。

季語「煮凝（にこごり）」を使った有名な俳句や著名な俳人の俳句をご紹介します。

煮凍や 簀子の竹の うす緑

作者：宝井其角

おもふなり 月の吉原 煮凝に

作者：久保田万太郎

煮凝や しかと見届く 古俳諧

作者：村上鬼城