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季語「切干(きりぼし)」の解説と季語を使った俳句の例
冬の季節の季語の一つである「切干(きりぼし)」です。
切干
切干とは、大根を細く切り、天日で干して乾燥させた保存食のことです。冬の寒い空気と乾燥した天候が、切干大根を作るために最適な条件を提供します。切干は栄養価が高く、長期保存が可能なため、古くから家庭の知恵として親しまれてきました。その製造過程には冬の自然の力を利用した工夫があり、食卓に並ぶ際には懐かしい素朴な味わいを提供します。この季語を用いた俳句では、切干を干す風景や、それを食べる食卓の様子、また冬の静かな台所の一コマなどが描かれ、冬の暮らしの豊かさが詠まれることが多いです。
季語「切干(きりぼし)」を使った俳句の例です。[1]
小腹減り 切干つまむ 父の顔
解説:小腹を満たそうと切干をつまむ父親の姿をユーモラスに描いています。「小腹減り」という冒頭が、日常の何気ない瞬間をリアルに切り取っています。「切干つまむ」という描写が、素朴で家庭的な冬の風景を感じさせ、切干の懐かしさや味わい深さを想起させます。そして「父の顔」という結びが、家族の中での温かい一コマを表現し、どこか親しみのある光景を生き生きと伝えています。素朴な生活感と温かさを詠んだ一句です。
季語「切干(きりぼし)」を使った有名な俳句や著名な俳人の俳句をご紹介します。
切干や いのちの限り 妻の恩
作者:日野草城

著者 / Tommy Ikura
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