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季語「蜜柑(みかん)」の解説と季語を使った俳句の例
冬の季節の季語の一つである「蜜柑(みかん)」です。
蜜柑
「蜜柑(みかん)」は、冬の代表的な果物として季語に分類されます。寒い季節に炬燵を囲みながら蜜柑を食べる風景は、冬の日本の家庭でよく見られる情景です。その鮮やかな橙色は、冬の白い景色の中で目立つ存在であり、温かさや家庭の温もりを象徴します。俳句では、蜜柑そのものの甘味や香り、家庭の団欒の風景、または冬の自然と蜜柑の対比などが描かれることが多いです。
季語「蜜柑(みかん)」を使った俳句の例です。
故郷より 箱いっぱいの 蜜柑かな
解説:故郷から送られてきた蜜柑が詰まった箱を見たときの喜びや感謝を詠んでいます。蜜柑の箱には故郷の温かさや家族の愛情が込められており、その気持ちが「箱いっぱいの蜜柑」という具体的な描写に凝縮されています。読者にも共感を呼び起こす情景で、特に冬の季節感や人のつながりを大切にしている点が魅力です。
慣れぬ手で 蜜柑むく子の 笑みこぼれ
解説:初めて蜜柑の皮をむこうとする子どもの姿を愛情深く描いています。「慣れぬ手で」という表現が子どもの成長の一場面を切り取り、続く「笑みこぼれ」がその場の温かな雰囲気を伝えています。蜜柑を通じて家庭の穏やかな時間が浮かび上がり、俳句全体から幸福感と親しみやすさが感じられます。
蜜柑色 みずみずしき実 冬の味
解説:蜜柑の鮮やかな色と、実の瑞々しさがダイレクトに伝わる俳句です。「蜜柑色」という視覚的な表現と「みずみずしき実」という触覚的な表現が調和し、「冬の味」で季節感をしっかりと結んでいます。冬を象徴する果物としての蜜柑の存在感が際立っており、その美味しさや喜びをシンプルながらも効果的に表現しています。
著者 / Tommy Ikura
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