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季語「どんど」の解説と季語を使った俳句の例
新年の季節の季語の一つである「どんど」です。
どんど
「どんど」は「左義長(さぎちょう)」の子季語です。
どんどとは、小正月に行われる火祭りで、正月飾りや書き初めを燃やす行事を指します。地域によって「どんど焼き」「左義長」などの名称でも知られています。この行事には、正月の神様を送り、無病息災や家内安全を祈る意味があります。炎の中に書き初めを入れ、その燃え方によって字の上達を占うなどの習慣もあります。この季語を用いた俳句では、夜空に立ち上る炎や煙、炎に照らされる人々の姿、火の暖かさなどが詠まれ、正月を締めくくる風情と共に、祈りや希望を描写することが多いです。
季語「どんど」を使った俳句の例です。
どんど焼き 頬を撫でゆく 火のゆらぎ
解説:どんど焼きの情景を通して、火の暖かさと揺らめきを繊細に描写しています。「頬を撫でゆく」という表現が、炎の穏やかな温もりと動きを実感として伝え、情景に奥行きを与えています。「火のゆらぎ」という結びが、炎の生き生きとした動きとどんど焼きの神聖な雰囲気を強調し、新春の厳かな祈りや自然の力を感じさせます。視覚と触覚の両面から伝わる温かみのある一句です。
季語「どんど」を使った有名な俳句や著名な俳人の俳句をご紹介します。
どんど焼 どんどと雪の 降りにけり
作者:小林一茶
くろこげの 餅見失ふ どんどかな
作者:室生犀星
著者 / Tommy Ikura
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