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季語「ストーブ」の解説と季語を使った俳句の例
冬の季節の季語の一つである「ストーブ」です。
ストーブ
「ストーブ」は、冬の寒さをしのぐための暖房器具を指します。灯油ストーブや電気ストーブなど、多くの家庭や職場で使用され、冬の生活に欠かせない存在です。ストーブが作り出す温かさだけでなく、その周りで人が集まる情景や、ストーブが奏でる音、炎の揺らぎなども俳句の題材として親しまれます。また、ストーブの近くでくつろぐ時間や、家族やペットと共有する温かなひとときを詠むことで、冬の季節感や家庭の温もりを表現することができます。
季語「ストーブ」を使った俳句の例です。
ストーブの やかんも白き 息を吐き
解説:ストーブの上に置かれたやかんが湯気を立てている情景を詠んでいます。「やかんも白き息を吐き」という擬人化の表現が、やかんから立ち上る湯気を冬特有の寒さと温かさを織り交ぜて伝えています。ストーブとやかんという日常の風景が温かさと懐かしさを感じさせ、家庭的な冬のひとときを巧みに描写しています。
凍る夜 ストーブ囲み 語り合う
解説:寒い冬の夜にストーブを囲んで語り合う情景を描いています。「凍る夜」という導入が外の厳しい寒さを象徴し、「ストーブ囲み」という表現でその寒さを和らげる温かな空間を明確にしています。人々が自然と集まり、語り合うことで生まれる暖かさや親密さが、この俳句全体を包み込みます。特に、寒さと温もりの対比が心に響く一句であり、読者にほのぼのとした冬のひとときを想像させます。
ストーブや 猫も膝にて 眠りけり
解説:ストーブの温かさに惹かれて、膝の上で眠る猫の愛らしい様子を詠んでいます。「ストーブや」という季語の使い方が、冬の室内の温もりを際立たせ、その温かさに安心して眠る猫の描写が句全体に穏やかな情景を与えています。寒い季節の中での家の中の幸福感や静かなひとときを鮮やかに表現しており、動物との触れ合いが人々に与える癒しも感じさせる句です。
著者 / Tommy Ikura
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